我々S&P500インデックス長期投資家にとって、米国株価下落は言ってしまえばバーゲンセールのようなものです。
過去200年を見れば20年で約4倍となるペースで米国株式市場の価値は推移しているので、「永久保有」を掲げて投資にあたっている人からすれば、約束された倍々ゲームのボーナスステージにいるようなものでしょう。
しかし、そんな時にこそ足元をすくわれてしまうのが人間の常というものではないでしょうか。
この期にS&P500に連動した商品を購入するのはもちろん妙手です。ただ反対に、このバーゲンセールをS&P500以外にも適応されるかのごとく、よく分からない個別株やETFに手を出してしまうのは悪手と言う他ありません。
普段から、「S&P500に重きを置きつつ他の個別株やETF等にも挑戦する」というスタンスで投資活動をされているなら結構ですが、「S&P500の長期成長を確信してポートフォリオを作る」という初期に掲げた信念を曲げてしまうようでは感心できません。
私のように投資にかけられる資金が少ないならなおさらです。
今回はそんな悪魔の囁きに耳を貸さず初心を思い出すために、名だたる投資家達のS&P500インデックス投資の重要性を説いた言葉を一緒に見ていきましょう。
ジョン・ボーグル
人はみな、自分を「新たな地動説提唱者」 であると思い込みがちである。
我々のような「大部分の投資家」は、自分が思っている以上に投資に取り組む時間も、心構えも、精神的な備えもない、とおっしゃっています。
そしてまた「大部分の投資家」は、自らの予見能力を主張するばかりか、市場の特定のセクターは広範なインデックスを大幅にアウトパフォームすると確信してしまいがちです。
S&P500という道をあえて逸れることでリターンを増大させようとするのでしょうが、くり返し訪れる下落と急騰という誘惑に断固として抗うべきであると。
ベンジャミン・グレアム
満足いく投資結果を達成することは、ほとんどの人々が考えているよりも容易である。しかし、ズバ抜けた結果を達成することはほぼ無理である。
野心を抑え、一般的な防衛投資という安全かつ狭い枠内で行動している限り、勇気や知識、判断、経験といった資質を自らの計画に持ち込む必要などないのである……だそうです。
そりゃそうです。この200年でS&P500の市場価値は4倍に膨れ上がっているのですから、S&P500インデックスに連動した商品(コストが低いことは大前提)を保有していれば、暴落一点張りの度胸なんてものはそもそも必要無いのです。
まとめ
今回挙げた両名における残した言葉や実績などについて、私よりも皆さんのほうが詳しいことは重々承知です。
それでもやはり人間というのは初心を忘れてしまいがち。どうしようもない生き物です。
私が言わなければならないのは、それだけです。
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